一言で工務店といっても、一つとして同じような業態はありません。
各社それぞれに、規模や業務内容、サービス内容などが違っています。
あくまでも私見ですが、工務店の分類と特徴をお話したいと思います。
１．総合型工務店
２．営業販売型工務店
３．設計主体型工務店
４．職人主体型工務店
１００社あれば１００通りあるので、あくまでも大まかな分類ととらえて頂けたらと思います。
それでは、それぞれの特徴を見ていきます。
１．総合型工務店
中規模から大規模の工務店で、不動産販売から設計施工まで、一貫したサービスを行っています。
住宅建築に特化しているところから、総合建設業の住宅部門として経営しているところもあります。
ハウスメーカーのように、自社が提案する住宅商品があったり、モデルハウスを持っていたりなど、顧客に対し、家づくりを総合的に提供できる体制が整っています。
このような総合型工務店で家づくりをするメリットとして、土地探しから住まいの相談、営業サービスや自社商品を直に確認できること、建物保証やアフターメンテナンスの充実などが挙げられます。
家づくりに関して、あまりわからなくても、実績や安心感を求める方に選ばれていると思います。
一方でデメリットとしては、顧客個人に対してのきめ細かなサービスが出来にくいことが挙げられます。
また、営業や設計担当により、スキルや提案力にバラつきがある可能性があることです。
２．営業販売型工務店
この工務店の特徴は、営業販売に力を入れていることにあります。
フランチャイズに加盟したり、規格商品を販売しているところもあります。
会社の代表が、営業畑や不動産畑出身者が多いことから、営業に強いという特徴があります。
顧客に対し、おもてなしを充実したり、ライフプランや住宅ローンの提案などが充実しています。
営業販売型で家づくりをするメリットとして、住宅商品の概要や価格がわかりやすいことが挙げられます。
住宅を買いやすくなるように、お客様への接客やサービスが充実している傾向にあります。
一方でデメリットとして、自由設計の注文住宅としての提案力はあまり期待しにくくなります。
設計施工体制もパッケージング化されている場合があるので、自由度は高くないと思います。
３．設計主体型工務店
設計士が主体となって、工務店を経営していることから、高い設計力があります。
家づくりの主体を設計に置くことから、間取りやデザインに力を入れています。
小規模のところが多く、顧客一組ごとにオリジナルな家づくりを提案しているところが多いという傾向です。
設計士が主体であることから、営業にあまり力を入れられず、顧客への認知度が低いようです。
設計主体型で家づくりをするメリットとして、こだわりやオリジナル性を叶えやすくなることです。
家族の生活や思いを、設計力とデザイン力で実現したい方には合うのではないかと思います。
一方でデメリットとして、営業的なサービスがあまり期待できず、自由設計ということから最初に価格を出しずらいことです。
また、一から設計していくので、いろいろと決めごとが多く、その手間に大変さを感じてしまうかもしれません。
４．職人主体型工務店
小規模の工務店が多く、大工職人が主体のため、住宅価格が低いことが特徴です。
大工棟梁が工事現場の指揮をしながら、家づくりを進めていきます。
現場のことを誰よりも熟知していることで、家づくりの本質と言っていいかもしれません。
ハウスメーカーの下請け経験や、設計事務所から依頼されて施工するなど、高い知識と技術を持っているところもあります。
職人主体型で家づくりをするメリットとして、無駄な経費が掛からず、同じ性能品質なら安い価格で建てられることです。
また、顧客と直に打合せできるので、現場での知恵を活かしたり、施工中の変更などフレキシブルに対応できます。
一方でデメリットは、あくまで現場施工が主業のため、営業に慣れていないことや、最新の情報にうとい傾向があります。
また、本音で家づくりをするので、顧客としては言葉がきついと感じるかもしれません。
以上、大まかに分類してみましたが、１～４の中でもいろいろな工務店が、それぞれに特徴を持っています。
もし、工務店を選ぶようでしたら、どんな種類の工務店が自分たちに合っているか、考えてみてはいかがでしょうか。
私どもでよく聞かれることは、どの工務店がいいのでしょうか、ということです。
手抜きの常習や、提案力の低い工務店は除外しますが、それぞれの工務店にそれぞれの特徴があるので、詳しい情報を聞きたい場合は、ご遠慮なくお問い合わせください。
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