住宅に求められること

住宅に求められることと、選択基準との関係とは。

ここでは、注文住宅を望まれる方へ、住宅に求められることと、それらを選ぶ基準との
関係性について話したいと思います。

目次

  1. 住宅の機能
  2. 住宅の価格
  3. 住宅のデザイン
  4. 住宅の性能
  5. 住宅の品質
  6. 選ぶ基準との関係性

1. 住宅の機能
住宅の機能

機能とは、ものの働きや役割などであり、住宅であれば、雨風をしのぎ住まい手の安全を守るということでしょう。
更には、住まい手にとって快適さや利便性なども、機能として考えられることです。

特に雪国では、降雪や気温の低さを十分に考慮した、住宅の機能を発揮しなければなりません。
また、地震や災害からも、住まい手を守っていかなければならないのです。

昔から、雪国ならではの頑丈な住まいが作られてきました。
現在では、それにもまして、快適さや心地よさが、年々機能面として向上しています。

現在の家づくりでは、どの住宅会社でも十分な機能の住宅を、施工することができます。


2. 住宅の価格
住宅の価格

新築においての建築価格は、多くの方が関心を持っていることだと思います。
住宅価格は、一般的な相場があるにせよ、住宅会社ごとに、そして施主ごとに価格が一定ではありません。
規格住宅では、この内容で〇〇万円~と、目安が表記されていますが、施主の要望や間取りや性能、住宅設備機器のグレード等で、大幅に上がり下がりが起こってしまいます。

注文住宅は、1棟1棟のオーダー価格なのです。
確かにローコスト会社などの住宅価格は、一見すると業界人でも本当にこの価格で作れるの?というものがあります。
なぜなら、住宅価格の原価相場は、ローコスト会社でも工務店でもハウスメーカーでも、それほど大きな差がないからなのです。

要は、住宅価格の見せ方が異なっている、経費(粗利益)の比率が異なる、材料費や専門業者や職人の工賃への考え方が異なる(良い材料や質が高い人材か、粗悪な材料や質が低い人材か)、などの住宅会社の家づくりへの姿勢によって、住宅価格が異なっているということです。

規模が大きい住宅会社では、材料仕入れなどでスケールメリットを活かして、材料費を下げることが可能ですが、その下がり幅は、思ったほどの差が出ません。

従って、住宅価格とは、顧客に対しての住宅会社の姿勢を図る目安にはなりますが、一概に価格だけで判断することは、大きなリスクが潜んでいるということなのです。
安い価格・高い価格には、良くも悪くもそれなりの理由がある、ということです。

前述した通り、注文住宅は、家族それぞれにとってのオーダー品なのです。
見せかけの住宅価格にとらわれるのではなく、家族にとって掛けられる予算の中で、家族に合う最善の住まいを作り上げることが、大切なのではないでしょうか。


3. 住宅のデザイン
住宅のデザイン

どんなデザインにしたらいいのか、迷うのではないでしょうか。
迷いながらも、デザインを考えているときは、本当に楽しいものです。
雪国の家づくりでは、雪の影響で実現しにくいデザインがあります。
中庭や大きなベランダなどは、いい例でしょう。

雪の影響以外では、外観や内装やインテリアなど、多くの選択肢があります。
今では、多くのサイトで家づくりのデザイン写真を見ることが出来ます。
それらのデザインは、今では、ほとんどの住宅会社で作れるものなのです。
すでに住宅業界では、デザインでの差別化はできなくなっていると考えても過言ではないでしょう。

完成見学会などで、この住宅はかっこいいとか、この内装はセンスがないなど、そのような気持ちを経験している方もいると思います。
その判断で、住宅会社を選んでしまう方も少なくはありません。
しかし、その見学会場の建物は、施主のオーダーで作ったものです。
住宅会社のセンスとは、一概には言えないのです。

もしデザインという観点で、家づくりの判断をするとしたら、自分達家族が心地良さや、暮らしのスタイルに合うデザインを、創り出せはいいのではないでしょうか。
そして、家族の思いに対して、デザインとして提案してくれる依頼先で、一緒に創り上げるようにしたらいいのではないかと思います。


4. 住宅の性能
住宅の性能

住まいに求められることとして、住宅の性能は重要な要素です。
地域では大きな地震を経験しているため、耐震性を高めることは常識となっています。
また、光熱費を軽減する省エネの住宅、できるだけ劣化を防ぎ修繕費を減らしながら長持ちする住まいなど。

品確法での住宅性能保証やBELS、ゼロエネルギー住宅やスマートハウス、更にはパッシブハウスなど、住まい手が求める住宅性能に対し、それを応える家づくりが進化しています。

最低限の住宅性能から、最高の住宅性能まで、選んで取得することができます。
但し、予算との兼ね合いが必要です。住宅性能は、予算の掛け方によって比例するのです。

住宅性能を高めたい場合は、性能を上げるための「家づくりの材料」の質を上げることになります。
材料の質を上げることによって、または、そのための予算を上げることによって、性能は比例して上がっていくのです。

言い換えれば、その材料をきちんと施工するための技術が必要にはなりますが、性能とは選ぶ材料次第である、ということなのです。


5. 住宅の品質
住宅の品質

実は、住まいに求められることとして、最も大切ことが「品質」なのです。
これまで、機能・価格・デザイン・性能のことを話してきました。
家づくりの多くの方が、それらを重視していると思います。
そして品質に関しては、ほとんどの方が関心を持っていないようなのです。

それは、住宅という高価な買い物で、品質が悪いわけがない、という先入観を抱いていることが理由ではないかと思うのです。
高級な車や家電、バッグや時計に至るまで、高価なものやブランド品では、高価だからこそ品質が担保されているはずだからです。

従って、多くの方が高価な住宅で、まさか品質に問題があるなんて、想像もできないと考えがちなのです。品質が良くて当たり前、それこそが家づくりの最大の盲点だったのです。

住宅業界では、儲け主義の住宅会社以外、家づくりで最も大事なことは「品質」であることは常識化されています。
但し、その品質の良し悪しは、顧客に最も伝わりずらいことであるため、いつの間にか軽視されるようになってきています。

いわば、顧客が望んでいない品質に、経費を掛ける必要なんて無い、と自社の都合に合わせて課題を転換する会社もあるほどです。

住宅において、価格・デザイン・性能は、多くの情報から、多くの住宅会社が取り組みやすくなっています。今では、どの住宅会社でも出来てしまうことなのです。

但し、品質に関しては、どの住宅会社でも出来る、というものではありません。
長年の経験や知恵、良い人材の確保や教育など、多くの失敗から真摯に学んでこその品質なのです。


6. 選ぶ基準との関係性
選ぶ基準との関係性

家づくりは、施主の要望を住宅という形にするプロセスです。「思い」という形が無いものを、図面を書き材料を使って人の手で形にしていくのです。
それら全体を繋いで埋めてくれるのが「品質」なのです。

同じ価格や同じ材料の住宅でも、住宅会社や窓口担当者、設計士や現場担当者、そして専門業者や職人たちの「質」しだいで、まるで別物の住宅に仕上がってしまうのです。

住宅価格、デザイン、性能は、どの住宅会社でも出来ますが、こと「品質」に関しては、どの住宅会社でも出来るとは言えないのです。

だからこそ、我々業界人は、家づくりの「品質」の良し悪しにこだわるのです。

皆様が家づくりをお考えの場合、家族の予算から、最善の「品質」を求めるように基準を持つことをお勧めします。


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