こだわりの間取りやサイズ感
お店のイメージを思い描くため、まずは現況の図面を作ることだ。
柱や壁、天井高さの寸法取り。既存の建物のゆがみも考慮しながら。
構造的に壊せる柱や壁など、方眼紙に現況図面を書きこんでいく。
1/50の縮尺で平面図を起こす。そして改装対象の部屋の展開図も。
後でコンセントの位置や棚の高さ、住設機器の姿図など描けるように。
敷居の段差や破損部分の補修など、リスクを書き込んでいく。
手間が掛かる作業だが、これを怠っては工事に支障が出てしまうのだ。
CADで現況図を清書して、新たな間取りへの打合せが始まった。
既存の家具やオーブンを活用したい、食器や道具類の数やサイズ、
捨てるもの残すものの仕分け、客席のテーブルや椅子のサイズ、
新たに設置するキッチンや作業台、洗面カウンターや手洗い器、
そして冷蔵庫など。
図面の縮尺に合わせ、それら家具などのサイズに合わせて紙を切り、
その切った紙を家具に見立て図面図に置いてみる。
すると、一つの部屋にどのように家具が配置されるか、一目でわかるのだ。
自分自身がその図面の中で、どのように動いて料理や配膳をするのか、
シミュレーションしてみるのだ。
この壁とこのキッチンの角は70cm空きがあるので、
配膳に支障は無いことや、この家具とオーブンに囲まれたパン室では、
直径80cmのスペースが確保できるなど、自分自身のサイズ感がわかる。
キッチン、洗面ボウル、手洗い器、それらに付く水栓の高さ。
実際に作業する姿勢を作り、手を洗う姿勢で、高さを決めていく。
コンセントの位置、どんな家電を使いどこに置くか、どうしたら
使い勝手が良く、目立たなくなるのか。
新しく作る壁は、できるだけスペースを確保したいことから、
薄壁(通常の壁より薄く作る)にすることなどなど。
もっと良くならないかとこれらを繰り返し、ブラッシュアップしていく。